就職や転勤などで大阪への引越しが決まったけれど、具体的にどの区に住むかお悩みではありませんか?今回は。大阪市内で引っ越し先としておすすめしたい区の特徴や交通アクセスについてまとめました。1人暮らしからファミリー向けまでの家賃相場も紹介していますので、住まい探しの参考にしてくださいね。
大阪市と引越し先におすすめしたい区の特徴
大阪市は2015年時点で人口総数2,691,185人の政令指定都市で、近畿地方だけでなく西日本の中心都市として機能しています。西日本のビジネスや商業、文化などの中心地と言える都市でしょう。
2016年の市内総生産は約20兆円で政令指定都市最大であり、夜間人口は横浜市についで2位、行政区も24区あり政令指定都市最大です。ここ最近は、都心回帰の傾向があり、人口は増加傾向にあります。
居住に人気のある区もビジネスや経済の中心となっている中心部の区が多くなっています。大阪市の24区中、引越し先として特に人気の高い5つの区について、その特徴を見ていきましょう。
【北区】
大阪市の中でももっとも賑わいを見せるキタ(JR大阪駅・阪急梅田駅を中心とした呼び名)を抱える大阪市北区。北は淀川、南は土佐堀川が境目で面積としては広くありませんが、大阪市役所もあり大阪の中心と言える区です。
JR・阪神・阪急・地下鉄とあらゆる鉄道が通り交通は至便。梅田周辺のにぎやかさから少し離れた中津駅、南森町駅や天神橋筋六丁目駅周辺は住宅街もあり、職住の近さを望む方には人気です。
【福島区】
大阪市北区と中央区の西側にある大阪市福島区。区内のほぼ中央に大阪環状線のJR野田駅があるほか、北側に野田阪神駅、JR東西線の新福島駅と野田駅、地下鉄千日前線の野田阪神駅などがあり、交通の便が良い区です。
戦災を逃れた昔ながらの民家も多く残り、都心の割には住宅街が多く残る一方、マンションも多く賃貸物件もたくさんあります。大阪の梅田近辺に働きに出ていく人にとっては、通勤時間も短くて暮らしやすい区と言えるでしょう。
【西区】
御堂筋線よりも西側、地下鉄御堂筋線淀屋橋駅からなんば駅までの間を占める西区。南堀江やアメリカ村などもあり賑やかな繁華街とオフィス街を擁す一方で、職住近接の流れを受けて人口が増えている区でもあります。
地下鉄の御堂筋線、四つ橋線、長堀鶴見緑地線、阪神なんば線が区内を通っており、大阪の繁華街・ビジネス街に行くのにも便利です。
マンションや集合住宅が増えてきていますので、賃貸物件も多く見られるようになっています。北の肥後橋駅周辺はキタにも近いオフィス街、南の方は大阪の2大繁華街である「ミナミ」(なんば周辺)に近く、どちらに用事があるかで居住エリアは多少変わるでしょう。
【阿倍野区】
あべのハルカスや近鉄百貨店などの大型窯業施設があり、大阪第3の繁華街「天王寺・阿倍野」を擁する大阪市南部の主要区。地下鉄御堂筋線やJR環状線で主要なオフィス街ともつながり、近鉄電車で奈良、南海電車で関西国際空港や和歌山とのアクセスも良い点が特徴です。
商業施設は北側に集中していますが、住宅街もあります。区内南西部の北畠や帝塚山は、高級住宅街としても知られている他、大学もあり学生が多いエリアです。
【中央区】
西区の東側に広がる中央区は、北側には大阪証券取引所を含むオフィス街の北浜や淀屋橋、南側にミナミ(心斎橋・なんば周辺)がある、大阪の中核をなす区です。東側には大阪ビジネスパーク(OBP)のある京橋までを含み、主要なオフィス街はこの区に集まっています。
大阪府の心臓部としての役割を果たしている区で、一時期はドーナツ化現象のため居住する人は減少していましたが、現在は人が戻りつつあり、人口増加に転じている点は、他の人気区と同様です。大阪の象徴「大阪城」も中央区にあり、OBPとも隣接しています。
この区は、住宅街は少なく、高層マンションや集合住宅が多いという点も大きな特徴です。賃貸物件を探す場合も、その点は考慮する必要があります。
家賃相場
さきほどご紹介した大坂市内で人気の区内の家賃相場を、1人暮らし用(ワンルーム)、2人暮らし用(1K~1DK)、ファミリー向け(2LDK~3DK)の条件ごとに調べてみました。住まい探しの参考にしてくださいね。
【北区】
1人暮らし向け:5.74万円
2人暮らし向け:6.41万円
ファミリー向け:13.95万円
【福島区】
1人暮らし向け:5.72万円
2人暮らし向け:6.16万円
ファミリー向け:14.14万円
【西区】
1人暮らし向け:6.01万円
2人暮らし向け:6.24万円
ファミリー向け:14.09万円
【阿部野区】
1人暮らし向け:3.91万円
2人暮らし向け:5.34万円
ファミリー向け:10.08万円
【中央区】
1人暮らし向け:6.00万円
2人暮らし向け:6.57万円
ファミリー向け:15.17万円
ビジネスエリアや大学への交通アクセス
今回ご紹介した大坂の人気区は、どの区もそれぞれが大きなオフィス街や繁華街を擁しています。大阪で働く人なら、どの区に住んでもそれなりに便利です。実際にオフィスのある場所により住む区をある程度絞ることになるでしょう。
大学に目を向けると、大阪市内は昔からビジネス・商業の中心地だったため、あまり広い土地がなく、土地代も高いという事情もあり、大学の数が少ない傾向にあります。大阪府内の大学は、北摂地域、堺市など南部地域、JR片町線の沿線に分散していますので、大阪市内から大学に通う場合は、大学までの交通アクセスが便利な電車の沿線に住むことがポイントです。
大阪で人気のエリア解説
大阪の人気区は、どこに住んでいても大阪のビジネス街に出るのには十分便利です。人が多いエリアでは自転車を使った通勤は事故や駐輪場所の問題が悩みどころ。電車通勤を前提として住む場所を決める人が多いです。
単身者は、予算が許すようなら中央区での生活がいろいろな意味で便利です。北区や阿倍野区でも、地下鉄御堂筋線、四つ橋線、堺筋線を使えばキタ・ミナミへの行き来も30分以内のアクセスが可能です。大阪のキタが職場なら福島区や西区の北部という選択肢もありでしょう。
新婚カップルで2人暮らしの場合は、西区や福島区、阿倍野区などが、比較的家賃を抑えつつ大阪中心部に住むというメリットも享受できます。
ファミリーで暮らす場合、人気区はどこも家賃がどうしても高くなりがちですが、靭公園のある西区は、ファミリー向けのマンションが増えており子育てしやすいとの評判も散見されるエリアです。予算が許すなら、北畠や帝塚山あたりでは、比較的治安も良く静かな環境で暮らせます。